支援ネットワークの目指すもの

支援ネットワークは、地域からボランティア・市民活動を進めるNPO(市民活動団体)に様々な経営資源(物品・情報・資金・人材など)を提供し、NPOの経営基盤の強化を図ることを目的としています。また、資源提供のプロセスを通じて、企業・団体とNPOの連携を促進し、新しい形の社会貢献活動を生み出していくことも目的としています。そして、単発的な社会貢献や寄付だけでなく、継続的な支援のネットワークを作り出すことを目指しています。

ボランティア・市民活動ネットワークのイメージ図

沿革
  • 1999年 社団法人長野青年会議所福祉政策委員会主催
    公開シンポジウム
  • 2000年 社団法人長野青年会議所生き甲斐創造社会推進委員会
    福祉ネットワーク研究会発足
  • 2003年 ながのボランティア・市民活動支援ネットワーク設立
経緯

1999年に社団法人長野青年会議所福祉政策委員会が公開シンポジウムを開催しました。そのシンポジウムの中で「これからは、行政主導のまちづくりに代わり、市民が主体となって「環境」「福祉」の両問題を考慮し、行動していくことが基本となる。そのためにも同じ目的を持った市民が集まり手を取り合いながら、行政と市民、企業、NPOがそれぞれのフィールドでベストを尽くせるようなネットワークづくりが必要である。」との提言を発表しました。

その提言を受け、翌年、社団法人長野青年会議所生きがい創造社会推進委員会が同事業を引継ぎ、「行政と市民、企業、NPOがそれぞれのフィールドでベストを尽くせるようなネットワーク」を具体的に構築するための「福祉ネットワーク研究会」を発足させました。同研究会は当初、社団法人長野青年会議所を中心に、社会福祉法人長野市社会福祉協議会、社団法人長野県経営者協会長野支部、長野商工会議所、長野市PTA連合会、特定非営利活動法人長野県NPOセンター、長野市ボランティアセンター利用者連絡会、長野県生活協同組合連合会、ながの農業協同組合、計10団体の参加となりました。

「福祉ネットワーク研究会」として計3回の討議を重ねました。さらに設立に向けて議論を高めるために「福祉ネットワーク設立準備研究会」にその議論の場を移して計13回に及ぶ協議を続けた結果、全国社会福祉協議会「企業・労組と社協・福祉NPO等が協働したボランティア活動、福祉のまちづくり」モデル事業(全国で3カ所)に選定されました。

このことを契機に、新たに連合長野、長野障害者自立支援センター、ボランティア運営委員を加え、長野市をオブザーバーに迎え、「ボランティア・市民活動支援ネットワーク研究委員会」で準備を経て、2003年8月27日の「ながのボランティア・市民活動支援ネットワーク」設立総会を迎えました。

ボランティア・市民活動の役割

ボランティア・市民活動の必要性を改めて感じた出来事は、1995年の阪神淡路大震災でしょう。今年3月に東北地方をおそった大地震による災害にも多くのボランティアが活躍したことは報道でも知ることができます。この長野では1998年の長野冬季オリンピックで多くのボランティアが活躍しましたし、日本政府はボランティア国際年とすることを国連に働きかけ実現しました。

今、私たちは新しい時代を迎えようとしていますが、少子化や高齢化や環境など数多くの課題が待ち受けています。このような課題を前に、福祉、環境、文化芸術、まちづくり、国際交流と幅広い分野で、課題解決に向けたボランティア・市民活動がその広がりを見せています。明るく豊かな、そして優しく活力ある社会とするためには、市民一人ひとりが社会の担い手として目覚め、自ら積極的に社会に関わろうとする意識の変革が必要だと思います。

一人ひとりの活動は小さいかもしれませんが、たくさんの小さな活動が集まれば大きな活動になり、さらに新しい活動へと広がり発展する可能性を秘めています。

ボランティア・市民活動支援ネットワークの必要性

市民による新たな社会づくりを発展させていくためには、活動基盤の強化、情報交流、人材開発など、ボランティア・市民活動へのサポート機能の確立が必要です。ボランティア・市民活動を活性化させるための環境整備は行政を主体として行われてきてはいますが、公平性を旨とする行政サービスでは、ボランティア・市民活動への柔軟な対応にはおのずと限界が生じてきます。また、市民社会を構成している企業にとっても、個々の企業が持っているものを利益のためでなく社会に還元する社会貢献活動や、よき社会人、企業人としての生きがいづくりなどが求められている時代となってきています。

そこで、今まで個々に進められていたボランティア・市民活動支援を市民・企業・行政の協働(コラボレーション)により再編、強化し、中間的な立場で支援するネットワークをつくることにより、新しい地域社会の創造を目指したボランティア・市民活動の活性化に役立つものと期待されています。

活動イメージ図

当サイトのマスコット紹介

当サイトのマスコット紹介